賃貸物件を探すとき、環境に配慮した省エネタイプを希望する方もいらっしゃるでしょう。
近年は、地球温暖化の原因になっている二酸化炭素の排出量を削減する政府の方針もあり、住宅選びに省エネ性能を重視する方は増加傾向にあります。
そこでこの記事では、エコ賃貸物件とはどのような物件なのか、居住するメリットやエコ物件のなかからZEH-Mを解説します。
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エコ賃貸物件とは?
エコ賃貸物件とは省エネ性能を高めた賃貸物件であり、一戸建てや集合住宅などタイプはさまざまです。
従来の住宅で生じていた課題がわかると、省エネ性能を高めた物件の特徴も把握しやすくなります。
エコ賃貸物件の抱える課題
エコ住宅は、エネルギー消費を削減するために高断熱材で気密性を高めた建物です。
建築する際は、床や壁、屋根に高断熱材を採用し、玄関ドアや窓に気密性を高めた製品を使います。
しかし、断熱性や気密性を高めた部材は高額であり、建築コストを削減したい賃貸物件では容易に採用できません。
通常、賃貸物件は建築コストを回収できる賃料に設定して建築コストの回収を目指しますが、周辺の相場よりも賃料が高額な物件は空室率が高まります。
建築コストを回収できなくなるリスクを回避できないため、エコタイプを建築しても賃料を上乗せできないのが課題です。
建築コストを抑えたエコ賃貸物件
近年は、建築コストを抑制してエネルギー消費量を削減できる、自然素材や汎用品を採用した物件も登場しています。
木造の一戸建てやアパートに、市場に出回っている床材や壁材を多く採用して、断熱性能を高める手法です。
気密性を高めるには鉄筋コンクリート造が適していますが、建築コストが高額で回収ができる見通しが立ちません。
そこで、建築コストを下げて断熱性能を高めるために自然素材を使用し、採光や通風を工夫してエネルギー消費量を削減したタイプもあります。
エコ賃貸物件が登場した背景
従来の集合住宅タイプの賃貸物件は鉄筋コンクリート造(RC造)が多く、結露やカビの発生に悩まされる方は少なくありません。
同じ頃、二酸化炭素の排出削減に取り組んできた方や建築士のなかには、日本家屋の断熱性の低さを改善した物件を提供したい方も登場してきた時期です。
建物の断熱性能を向上させると冬の室内と外気との気温差を少なくなり、結露やカビの発生を低減させる効果も期待できます。
しかし、建物の断熱性に対する基準は軽視されてきた経緯があり、断熱性能を居住する前に知る手立てすらありませんでした。
その頃、世界的に地球温暖化防止への流れが加速します。
日本でエネルギー消費量を削減するには、家屋の断熱性能の数値化と向上が不可欠と捉える国内の建築関係者の政府への働きかけが、エコ賃貸物件が登場した背景です。
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一般的な賃貸物件よりエコ賃貸物件に居住するメリット
断熱性の高い建材を使って気密性を高めたエコ住宅は、住環境の良さから実感できます。
一般的な住宅よりもエコ住宅に居住するメリットをご紹介しますので、物件を選ぶ際にお役立てください。
冷暖房費を節約できる
気密性の高いエコ賃貸物件は、建物外部の気温が変化しても室内は影響を受けにくくなっています。
夏の高温や冬の寒い外気温を遮断するためエアコンの効きが良くなり、冷暖房費を節約できるのがメリットです。
室温を保持する機能も優れており、エアコンの利用する期間を短縮する効果も期待できます。
また、太陽光発電システムを導入するケースも多く、発電した電力で消費電力をまかなえます。
災害などで停電した際、自家発電システムがあると影響を受けにくくなるのもメリットです。
建物内部の寒暖差が少ない
住宅内部の気密性を高めると建物全体の温度を一定に保ち、寒暖差を小さくする効果もあります。
暖かい空気は温度の低いエリアへ流れる性質があり、玄関や廊下、お風呂やトイレなど冷暖房設備を導入していない場所の温度も均一化しようとするからです。
寒暖差が少なくなると、寒い季節のヒートショックが発生するリスクを低減できます。
ヒートショックは命にかかわる重大事案に至るケースも多いため、高齢の方のいる家庭ではお風呂やトイレに暖房設備を追加するケースもあるほどです。
またメリットとして、建物自体が寒暖差を少なくできる構造になっているエコ住宅は、安心して暮らせるうえ、暖房設備への追加の費用も不要になることが挙げられます。
結露やカビの発生が少ない
省エネ性能を高めた高断熱住宅は、結露の発生が少ないのがメリットです。
結露が生じる部位はカビやダニが繁殖しやすい環境になるため、ぜんそくなどの体調不良につながるケースも多く、看過できません。
建物に結露が発生しやすい原因は、調湿性の低さによる湿度の高さであり、鉄筋コンクリート造の建物に多く発生します。
また、気密性の高さや外部との寒暖差が大きい場合も、結露が生じやすくなる環境です。
木造の建物は調湿性が高いため結露が発生する心配はありませんが、気密性が低く、冷暖房費が高額になります。
気密性が高い鉄筋コンクリート造であっても、エコ住宅は寒暖差が少なく、結露が発生しにくい環境を保持できるのがメリットです。
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エコ賃貸で増えている賃貸型ZEH-Mとは
エコ賃貸物件には、一戸建てタイプや集合住宅タイプなどがあります。
なかでも、近年増えているZEH-Mとはどのような物件なのかを知ると、エコ賃貸物件の魅力がわかるでしょう。
ZEH-Mとは
エコ住宅のZEH-Mとは、Net Zero Energy House Mansion(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)を諸略した表示です。
通常は、ゼッチマンションと呼びます。
エコ住宅のZEH(ゼッチ)をマンションスタイルにした物件であり、エコ賃貸マンションのなかでも普及しているタイプです。
ZEHは、断熱性能を向上させた建物にエネルギー消費量を効率よく消費するシステムを稼働させてエネルギー消費の収支を限りなくゼロを目指すエコ住宅を意味します。
その際、エネルギーを生み出す太陽光発電システムを併設するのが条件です。
エコ住宅のマンションには、ZEH-MのほかにNearly ZEH-MとZEH‐M Ready、ZEH-M Orientedの4区分があります。
建物の規模に応じた省エネ率の違いによる区分になっており、高層階の物件になるほど省エネ性能を高めるのが困難になるため、緩やかな目標値を設定しているのが特徴です。
断熱性能や省エネ率は建物全体での評価に加え、住戸ごとの評価も基準を達成しなければなりません。
ZEH-Mのメリットとデメリット
賃貸型ZEH-Mのメリットは、省エネ率の高さによる快適な住環境です。
高断熱素材を使用した鉄筋コンクリート造は、建物外の温度変化による影響を受けにくく、室内温度を一定に保つ性能が優れています。
冷暖房費を節約できるうえ、住戸内の温度差が少なくなるのがメリットです。
木造の建物より耐震性と耐火性が高く、災害が発生したときに倒壊する心配がありません。
一方、従来のマンションよりも建築コストが高くなるため、賃料も高めの設定になるのがデメリットです。
断熱性能や気密性を高めるためのデザインになっており、自分好みの間取りやデザインが見つからないときもあります。
また、太陽光発電システムにより冷暖房費を節約できますが、天候やお住まいのエリアによっては発電量が確保できない場合の想定も必要です。
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まとめ
エコ賃貸物件とは、高断熱素材を使って省エネ性能を高めた賃貸物件であり、一戸建てやアパートなどの集合住宅があります。
建物外部との温度差が少ないため結露しにくく、カビが発生しにくい快適な生活環境が魅力です。
省エネ率の基準をクリアしたマンションタイプのZEH-Mは、快適な生活環境を保持できます。
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